大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(れ)1030 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人浅沼澄次の上告趣意は、末尾添附のとおりである。

論旨第一点及び第二点について。

物価統制令違反の罪においては、不当利得額のいかんは、犯罪構成要件に属せず、

判文上その表示を必要としないものであるし、又同様に利得した共犯者が起訴され

ず被告人のみが起訴処罰されることになつたところで、所論のように憲法三二条に

違反しないことは同条が国民は、裁判所以外の機関によつて裁判されることはない

ことを保障したのに止まるとの当裁判所の判例(昭和二三年(れ)第五一二号同二

四年三月二三日大法廷判決)の趣旨からも明らかであるし、又所論のように憲法一

四条に違反しないことも、共同被告人間の科刑の差が何ら同条に違反しないとの判

例(昭和二三年(れ)第四三五号同年一〇月六日大法廷判決)の趣旨からも明らか

なところである。論旨は理由がない。

論旨第三点について。

共犯者のある場合にその有罪と否とを判決に表示することは法律上何等要求され

てもいないし、又かゝる表示をしたからといつてそれが被告人の罪責に何らの影響

を及ぼすものではない。

論旨第四点について。

共犯者たる共同被告人の一人にだけ酌量減軽の規定を適用し、他の者にこれを適

用しなかつたからといつてそれは原審の裁量に属するところであつて違法というこ

とはできないし又法の前に平等であるとの憲法一四条の原則に違反しないことにつ

いては、共同被告人間の科刑の差が何ら本条に違反しないとの当裁判所の判例(昭

和二三年(れ)第四三五号同年一〇月六日大法廷判決)の趣旨から明らかである。

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論旨は理由がない。

よつて旧刑訴四四六条により主文のとおり判決する。

以上は、裁判官長谷川太一郎を除く(但し論旨第一、二点に関する部分)裁判官

の一致した意見である。裁判官長谷川太一郎の論旨第一、二点に関する少数意見は、

昭和二三年(れ)第五一二号同二四年三月二三日大法廷判決に記載されたとおりで

ある。

検察官橋本乾三関与

昭和二五年一一月二一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

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